一糸纏わぬ姿で、僕の愛する人がベッドの上で安らかな寝息を立てている。
胸元に、内腿に点々と散る花びらは、僕が咲かせた。
本当は身体中に散らしたかかったのに今回のステージ衣装がそれを許してくれなかった。
絹の手触りの肌、くびれたウエスト、丸い尻。こんな所は女の子のよう。
だけど意外と肩幅があるし、腕と脚の筋肉の付き方とか、背中のラインなんかは男の子のものだ。
もしかしたら僕は発展途上中の少年の身体を、無理矢理抉じ開けてしまったのだろうか?
なかなか大人にならない身体。抱く度に不安になる。なのに僕は欲情を押さえきれない…。
ほんの4時間前、バスルームから陸を抱き上げ、ここまで連れてきた。…また軽くなった気がする。
決して病弱ではない、逆に僕よりも強い。なのに太らないのは体質なのだろうか?
「う…ん…」
陸が寝返りを打ち、うつ伏せになった。
モゾリ、腰が動いた。モゾリ、モゾリ…なんか挑発されているような仕草…っていけない、今反省したばかりなのに。
「あ…う…」
陸?もしかして。
「……っ…」
陸の唇が二つの音の形を作った。
ブチッ
僕の理性は簡単に切れた。
行為を終えたのはつい30分ほど前。
陸はそのまま眠ってしまったので僕だけシャワーを浴びた。
そして今。
僕の放った欲望がまだ陸の中に滴っている。
そこへ僕は半身を突き入れた。
「あうっ」
陸が頭を仰け反らせて目を覚ます。
「れ…い?」
「他に誰が陸を犯す?」
いけない、陸は以前強姦されたんだった、それを思い出させる様なことを言ってしまった。
「僕以外の人間に抱かれたら許さない。」
陸の体内に自分の半身を突き入れたまま、陸を抱き締める。
「痛いよ、零。」
「誰に抱かれていた?」
「誰って…さっきも今も零じゃない。どうしちゃったの?あ…」
僕は腰を動かした。
「痛いよ、あぁん…」
痛いと言いながらも快感の声を漏らす。
「夢の、中で…」
僕も快感に負ける、さっきあんなにしたのに、あんなにイッたのにまた…。
瞼の裏側で火花が散る、全身を襲う快感…射精でこんなに感じさせるのは陸だけなんだ、だからますます溺れてしまう…。
ゼイゼイと喘ぎながら、陸の半身に手を伸ばす。そっとしごいてあげたら簡単にイッてしまった。
「零のばか…」
昔から変わらぬ口調で、変わらぬ瞳で僕を責める。
「夢の中で僕を抱いていたのも零だよ。」
「じゃあ、どうして…」
「寝言、言ったんだね、僕。」
コクリ、僕は頷く。
確かに陸の唇は『セイ』という形を作った。僕は聖にさえ嫉妬してしまう実に底の浅い男だ。
「まったく…。」
こんなときの陸はいつもよりちょっぴり大人びている。その表情に僕はまた胸をときめかせる。
「いつだったっけ?ほら、聖が参観日のプリントを夜中に持ってきた時があったじゃない、その時の夢。」
ああ、僕達がセックスしている最中に聖が嘘泣きしながら部屋に入ってきた時か。
だけど陸、君は知らないんだね。聖はあれから何度も僕達の行為を盗み見ている。
「不思議なんだ、僕。零が夢に出てきた時って絶対にその夢は忘れないんだよね。だからさ…」
そう言いながらベッドのマットレスの下に手を突っ込んでゴソゴソとノートを出してきた。
「ほら、全部書いてあるんだ、夢日記。」
照れて僕に言う。
「零がね、僕のクラスメートだったり、コンビニの店員だったり、パパだったりすることもあるんだよね。そうそう、この時はね…」
『夢日記』と称したその大学ノートをイソイソと開いて指差す。
「凄かったんだよ、僕が玄関のドアを開けて帰ったらいきなり零が僕のこと抱き上げてバルコニーに連れて行くんだ。でね、真っ白なシーツが手すりとかにいっぱい掛けてあってね…でね…」
指差した先にはショートストーリーが書かれている。
「『真っ白な海と夕焼けの赤の中僕は零の唇と舌で理性を失っていく』」
そのまま記述を読み上げた。
「駄目だよ、零、読んじゃ…」
「そんなに凄かったの?」
「うん。だっていつ誰に見られちゃうかわからないから声は出せないし…」
「それは是非やってみたいな。」
陸の瞳が大きく見開かれる。
「本気で?」
「陸が喜ぶ事は何でもしてあげたい。」
「じゃあ…」
楽しそうに陸が微笑む。
「寝ようよ、すっごく眠い。」
気が付くと時計は午前3時を指していた。
「ごめん。」
「ううん、いいんだけどね。」
陸に腕枕をしておやすみのキスをする。
一体今夜だけで何回、僕のペニスは陸のアナルを貫いたのだろう…。
だけど止まらない…。
陸を両手でしっかりと抱き締めたまま、僕は目覚めた。
腕の中の陸は既に目覚めていて照れくさそうに微笑んだ。
「おはよう、零。」
僕達は一緒に暮らすようになってどれくらい経つだろう。
僕はどこまで陸に惹かれ続けていくのか、どうしてこんなに今でも同じ重さで惹かれているのか、それを教えて欲しい。
その証拠に僕はまた、欲情している。
「あのさ…朝からしたいって言ったら怒るか?」
「…怒らないけどさ、今夏休みだから。」
ふむ、聖が飛び込んでくるか。不便なのはこれだけだな。
だけど聖がいなかったら僕は歯止めが利かないだろうから、丁度良いのかもしれない。
「シャワー、浴びてくるね。」
「手伝う?」
「ばかっ。」
思いきり照れながら下着を片手に、ドアから出ていった。
ああ、僕は今、陸の体内で生きている。
もうしばらくしたら死んでしまうけどそれでも今は生きている。
陸も僕の体内で生きている。
それが幸せな気持ちを作り出す。
下着を身に着け、シャツだけ身に纏い、部屋を後にする。
ドアを開けたとき、微かに水の音が聞こえた。
陸の指が尻を弄る、そんな姿を想像して興奮する。
駄目だよ、夜まで待てない…。でもこれじゃあ、色情狂だ、僕はどうしてしまったんだろう…。
「☆♂§×△#※!!」
「零くんのえっち。」
だからって、だからって…思いきり殴るか?普通…。不能になったらどうするんだっ。
「せ・い…夕べ…も、覗いただろ?」
痛みを堪えながら聖を問いただす。
「うん。だって陸がキレイだから。零くんとえっちしている時の陸はキレイだもん。」
子供のくせに生意気…と思ったけど、僕がこの歳にはすでに陸に片想いしていたから、人のこと言えない。
「陸は僕のだ。」
「10年経ったら僕は17歳、零くんは31歳。陸はどっちを選ぶでしょう?」
「そんなの…」
決まっている、と言いたかったけど、自信がない。
「零くんより絶対にかっこよくなってやるんだもん。」
ライバル宣言した僕の息子は、しかし僕の腰に腕を回し甘えてくる。そう言えばこの間抱き付いてきた時は足だった気がする。いつの間にこんなに大きくなったのだろう。
「ふぁっ、びっくりしたぁ。」
聖の身体を抱き上げる。確実に体重も重くなっていて次はもう僕には抱き上げられないかもしれない。
「週末休みを取るよ、どこかに行こう?」
「うんっ。」
嬉しそうに笑う。
「花火が見たいんだ。でっかい花火。」
花火か…。
「じゃあ海に行ってそれから花火だな。」
確か週末、海辺で花火大会があったはず。
「じゃあ出掛けよう。準備しておくんだぞ。」
「うん。」
聖の唇にそっとくちづける。
「好きだよ、聖。」
そうだ、僕はこの小さなライバルも愛している。
時々嫉妬もするけどやっぱり愛している。
陸の聖への想いもきっと同じはず。
陸にも僕にも、子供の頃父親と旅行に行った記憶も、記録もない。
だから聖には思い出を作ってあげたい。
「零くん…」
「ん?」
「僕は陸の方が好き。」
ニッ、不敵な笑い。
「どうしてだよ。」
「だって零くんはいっつも陸ばっかり大事にするんだもん。」
その言葉を聞いて、僕は思わず笑ってしまった。
「なんで笑うの?」
「ごめん、だって僕の子供の時と同じこと言ったから。涼ちゃんがさ、実紅には色々可愛らしい服を買ってくるんだよね、それが悔しくてさ。だけど僕はちゃんと聖も大事にしているつもりだけど。」
だから聖の目の前では陸とえっちしないだろ…と、耳元で囁く。
「ねぇ零くん、どうしてえっちしたいの?気持ち良いの?」
ドキッ、とんでもない質問をされてしまった。
「絶対に誰にも言わない?日記に書いてもだめだよ。」
うっ、と詰まったあと、コクリと頷く。
「えっちをするのは本能だな。気持ち良いかって質問は…」
ゴチッ。自分の頭が音をたてた。
「ヘンな事教えないで。」
陸が真っ赤な顔をして背後から訴えた。
「ヘンな事じゃないよ大事な事だよ、な?聖。」
コクコク、聖が必死で頷く。
「だっていつも陸、『イイ』って叫んでいるから、気持ち良いのかなって思ったの。」
「いつ、も?」
今度は陸の顔が青くなった。
「うん」
と、頷いてから気付いたらしい。
「べ、別に覗いたわけじゃないよ、開いていたんだもん。」
「見たの?」
ちょっとだけ聖は俯いて考えていたけど、観念して頷く。
「ごめんなさい。」
「…鍵、付ける。」
くるり、と背を向けて部屋に消えて行った。
「どうしよう零くん、陸怒っちゃったよ。」
「大丈夫だよ。だって事実だもん。」
部屋のドアを閉め忘れるのは僕だから強く言えない。
「で、気持ち良いかどうかだけど、それは聖が大人になった時、自分で確認した方がいい。
だけど気持ち良いからするんじゃないけどね。」
…これも強く言えない。
だって僕にはただ快楽を求めてセックスしていた時期があるから。
部屋のドアを開ける。
「陸、今週末伊豆の別荘に行こうかと思うんだけど。」
別荘…と言っても僕のものじゃない。涼ちゃんの私物。
「聖に思い出を作ってあげたい。」
「…うん。」
クローゼットに顔を突っ込んでいたけれども、ゆっくりと姿を現す。
かなり照れているようだった。
「聖に見られているって知ってショックだった?」
「当たり前だよ。だって…だって僕…」
聖が僕の腕から降ろして欲しいと訴える。
黙って降ろしてあげると真っ直ぐに陸の元へ飛んでいった。
「ごめんね、陸。」
「もう、いいから。だけど今後は絶対に覗いちゃ嫌だよ…僕だって…男だから。抱かれて喜んでいるなんて…やっぱり恥ずかしい。」
「どうして?陸キレイなのに。」
そりゃあ、陸だからね、当然でしょう…確かにセックスしているときの陸は綺麗だもんな。
頬を上気させ額に汗を滲ませしなやかな肢体を弓なりに反らせ、乱れる長い髪。うっすらと開かれた瞳には羞恥の色が浮かんでいる。
突き上げると漏れる喘ぎ声。
うっ…想像しただけでまた欲しくなる。
急いで頭を振って邪な想いを追い出す。
聖が陸に約束している。
ふむ、今度から僕がドアを閉め忘れない様にしなきゃいけないな。
なんのために防音にしたのか分らない、これじゃ。
「零、わかった?」
「え?何?」
「聞いてなかったの?」
「ごめん、ちょっと想像してて…」
ギュッ。
「痛いって、聖っ。」
今度は思いっきり握られた。
「零くん、お風呂で頭を冷してきなさいっ。」
…聖に怒られてしまった。
3日後。伊豆の別荘。
別荘と言っても普通のマンションなんだけど。
ここには時々涼ちゃんとあきらちゃんが来ている。
2人っきりになりたい時に使っている…僕らもそうするか?
「ねーねー、ご飯はどうするの?」
聖がキッチンに飛びこんで騒いでいる。
「僕がカレーを作っても良い?」
「お米が無いよ。」
「買いに行こうよー」
陸と2人でなにやらやりとりをしている、仕方ないなぁ。
「今夜は外で食べようかと思っているんだけど、作ったほうがいい?」
「行くぅー」
「行く行くー」
2人が声を揃えて嬉しそうに言う。
「折角海の近くに来たんだから魚がいいな。」
「えー、僕ハンバーグぅー」
「サザエが食べたいー」
それぞれに主張があるらしい。
「涼ちゃんのツケがきく寿司屋があるんだけど。」
「行くー」
「行く」
今度は全員一致。
「じゃあ泳ぎに行こうよ。」
「うん」
僕らは3人で海へ飛び出して行った。
夜、夕涼み…というにはちょっと遅い時間だったけど、聖が眠るのを待って27階にあるこの部屋のバルコニーに2人で出た。眼前に広がる太平洋。
「零の言う通り、外食にして良かったよ。
もうくたくた。海で泳ぐのなんて何年振りだろう。」
ちょっぴり日焼けした顔が微笑む。
「鼻の頭とほっぺたが赤くなってる。」
ぺロリ、僕は舌でそこを舐める。
「うはっ、ちょっとぴりぴりする。…背中も痛いかな?」
「どうかな?」
ティーシャツの裾を捲り上げて唇を這わす。
そうだ。
「やってみる?」
言い終わる前に僕は陸を抱き上げる。
「なに?ヤダ、零、待って…」
普段、涼ちゃんとあきらちゃんはここで食事をするのだろうか?テーブルと椅子が設置してある。
そこまで陸を連れて行き、着衣を手早く脱がす。
すべすべした肌は抱き締めると気持ち良い。
身体中にキスをする。
胸の突起は口に含んで転がす。
「零…」
吐息が喘ぎに変わる。
「うぅっ…はぁっ…」
唇を徐々に下にずらしながらアナルに指を突き入れる。
「もっと…優しく…して。」
陸がうつろな瞳で訴える。
「い・や・だ。」
僕は拒否する。
だってこの間、
「女みたいに抱かれて喜んでいるのは恥ずかしい」
って言っていたから。
「陸は僕に抱かれるの、イヤ?」
フルフル、涙目が否定する。
「僕も陸に抱かれるのは嬉しい。そして全然恥ずかしいなんて思っていない。」
「だけ、ど…」
陸が反論し始める。
「零・は、僕…を、抱く…抱かれるより、抱く方が、いいん…でしょ?」
陸が感じるところばかりを選んで攻めているので、言葉が艶っぽくなる。
「だって、陸は可愛いから。」
「零…だって…すごく…色っぽ…いっ…はあっ」
「しっ、回りに聞こえちゃう。」
「でもぉ…うぅっ」
そりぁ、抱かれるより抱きたい。こんなに可愛い陸…。
「もしかして陸我慢させてる?もっと僕のこと抱きたいけど、僕がしたがるから?」
フルフル。
「そんな…ことぉっ…ないぃっ…」
語尾が揺れる。
「零…欲しいっ」
「僕も限界っ。」
陸を抱き上げ背を手すりに支えさせ両足を肩に抱え上げる。尻を両手で支えてゆっくりと欲望を埋め込む。
奥まで到達した時の陸のイヤらしい顔が、好き。
「あぁっ…繋…がってるぅっ、れ…いっ」
陸の足を肩から下ろし、両手で抱えて身体を上下に揺する。
僕は腰を回転するように動かす。
僕と陸の間で陸のペニスがフルン、フルンと揺れる。
時々ピクッと跳ねる。
「あぁっ、あっ、あっ…」
クッ、と陸の喉が音を立てて息を詰めた。
堅く閉ざされていた陸の瞳が半分だけ開かれた。
「うみ…おと…する…」
あぁ、波の音が聞こえるね。だけど…。
「もう1回、シャワー浴びてくる。」
陸がベッドから下りてそう告げた。
バルコニーから部屋に戻ってリビングのソファーで僕は陸に抱かれた。
ここで1回2人で風呂に入ったのだけれど、出てきてから陸が髪を乾かしている仕草が可愛くて背後から犯してしまった…。
なので陸はその処理に行ったわけだ。
コンドームを使えば良いのだけれど、どうしても間に合わない…というのは言い訳で使いたくないんだ。
僕は陸の全てになりたい。
過去も未来も陸の全てでありたい。
そして僕も陸の全てを独占したい。
本来、セックスは本能…子孫を維持するための本能に突き動かされてするものだ。
だけど人間だけではなく、動物にもホモセクシャルはいるらしい。
同性同志が惹かれるのはきっと文化とも、知能とも関係無いのだろう。
最初は憧れだったのかもしれない、同じ同性に憧れたのかもしれない。
それを恋と錯覚して今日まで来たのかもしれない。
それでも今の僕に陸は必要だから、共にこの先人生を歩んでくれるただ1人の人と、僕は決めちゃったから。
時間は午前3時過ぎ。街は静かに眠っている。
伊豆からの帰り、花火大会を見物して帰ってきた。
海岸線には沢山の人が出ていて、押す押すなの大盛況…だった。
聖は花火を見上げて
『うひゃー、お尻がむずむずするぅ。』
と、叫んでいた。
家に着いた時は日付が変わっていたので、すっかり聖は後部座席で眠りこけていた。
陸が大事に抱きかかえていたのが、やっぱり悔しくって…。
「今夜は早く寝よう。」
「それ、零が言うわけ?」
冷たい視線を陸に浴びせられ、ちょっと身の置き所が無かったけど、本心は今夜も陸が気を失うまで、僕の腰が立たなくなるまで…だったので反論しない。
明日はまたレコーディングを再開しなければならない。
遅れているのは僕だしね、絶対取り戻さなくては。
久しぶりに陸がパジャマを着ている。
抱き締めてキスをして黙って寝た。
当然のように夢の中では欲求不満の僕がステージの上で不機嫌に歌っていた。
陸、君がいるから僕は頑張れる。
君がいるからいつでも笑顔でいられる。
いつか必ず言うから「ありがとう」って。
そして何年先でも良いから、皆に2人のこと祝福してもらいたい。
僕は陸を愛してる。
「零くんのえっちー。」
僕より早く起きた聖が、どうやら僕の弱点を見抜いたらしい。
ベッドの端に腰掛けて両手でギュッと握り締める。
「ばかっ、お前は僕から全てを奪う気かっ。」
激痛に飛び起きると、2人でニヤニヤ。
「どうして全部無くなるの?」
うっ…
出来なくったら、毎日僕がしてあげる…
耳元で陸がそう言ってニッコリ微笑んだ。
まっ、それでもいいかな?…って待てよ。
「絶対ヤダ」
僕が1番綺麗だと思っているものを見られなくなるのは絶対ヤダ。
「零、ぼーっとしていると遅刻だよ。僕は休みだけど。」
「なんで?」
「僕達のレコーディングは一昨日終ったもん。あとは零だけ。」
「…僕も行かない…」
「分った分った、一緒に行ってあげるから、ね?だから行こうね。」
「陸…」
「なに?」
「愛してる」
「な…突然…」
真っ赤に染まる頬。
さてと、今日も頑張るぞー。
<なつやすみ〜>END
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