81.イチャイチャしてみる
「焼売」
「駅」
「結婚式」
 この三枚の写真から店名を当てる。
 …って、ボクたちのことバカにしてる?
「桧川くん、これって…」
 悠希はそっと唇に人差し指を充てた。
 分からない振りをしろってことかな?
 少し離れた位置に置いてある書籍を用いて調べてから、テーブルにばら撒かれてある膨大なフリップの
中から目的の店名を当てる。
 探し当てる本は横浜駅関連だよね。あの写真は横浜駅だよね?
 悠希に対して心で念じてみる。
 すると、なぜか悠希とボク、神宮寺くんと心くんの足を片方ずつ紐で結ばれた…そう、二人三脚。
 悠希はギュッとボクの腰を抱き寄せる。
「飛ばすから転ぶなよ。」
と、大きな声で言う。
「う、うんっ」
 今度は神宮寺くんが心くんのお尻を掴んで引き寄せる。
「い、痛いっ」
「つべこべ言わずに着いて来いっ」
 な、なに?この二人。
 ヨーイドンの合図で二組は走り出す。
 何度か転びそうになったけど、悠希がしっかり腰を抱えてくれているので、悠希主導の下なんとかヒント
コーナーまでたどり着く。
「桧川くんっあっち」
 横浜の市政誌を探し当てる。
「よしっ」
 そう言うと片手でベルトをグッと引き上げられた。
「痛いって」
「黙って従えっ」
 なんなの?この二人。
 本の場所までたどり着き、年表を探す。
「あった」
 目的のものはこれだ。
「行くぞ」
「まてっ」
 神宮寺ペアはグルメ本を探していた。
「少し我慢しろよ」
 悠希は神宮寺くんを無視する形で、答えのある場所へ向かった。
「城、探して」
「うん」
 崎○軒の焼売。
 そして、勝利はボクたちのものとなった。
「では第二問」
 え?
 まだあるの?