レベル7
第二十話  企み
 僚摩だって拓真に対して申し訳ないな…と、思うときがある。
 先日、教授の蔵書を夏休みにみんなで片付けると伝えたとき、あからさまにガッカリしていた。
 しかし拓真は気付いていなかった、学生の夏休みが長いことを。
「そうだったよ、忘れてたよ。去年まで自分もそっち側だったのにな。2ヶ月か…」
 うち1ヶ月は学校へ行って片付け、残り1ヶ月はバイトをする!のだが、ちゃんとお盆は空けてある。
 何気に旅行の計画書をテーブルの上に置いてみた。
「なんだよ、サークルで出掛けるのか?」
 ヤバい!拓真がドンドン鈍くなっている!