「はぁ…」
「今ので237回目のため息。一体何が気に入らないんだ?」
すると南城は顔を真っ赤にして怒鳴った。
「何で勝手に仕事を辞めさせたんだよ!憧れなかったか?電車の運転手。憧れの職業に就いたのに何で…」
尋胤は南城の頭を抱き寄せた。
「誰にも触れさせたくないんだ。毎晩犯したいのに夜勤があったら無理だしな。」
「あんたの欲望の処理だけのために存在しているわけじゃない!」
南城はやたらとイライラしていた。
「ヤらせろ」
言うと尋胤は南城に覆い被さる。
「やめ…ろ!」
あらがう声は元気だが身体は既に反応していた。
「や…あっ…ん」
すぐに先端から蜜を滴らせる。
「ん…ん…っ」
必死で声を抑えているが快感にはあらがえない。
「あ…」
尋胤は悩んでいた。
南城の言うとおり勝手に会社を辞めさせたからだ。
本人が知らないのは睡眠障害を疑った上司が検査を受けさせるよう同居人に連絡をしてきたから。
理由は居眠りが度を超していることだった。
全て尋胤のせいだと分かっているだけにつらい。
しかし前から閉じ込めておきたい衝動に駆られていた尋胤には好都合でもあった。
南城の両足首を高く持ち上げるといつもは固く閉じている部分が尋胤を求めてひくついている。
「はぁ…ん…」
南城は入れられてトコロテン状態になるのが好きだ。
「いいじゃないか、好き者同士が愛し合ってんなら囲われればいい。一生面倒みてやる。」
心の中の一点に曇りがあるのだが、固く閉じて鍵を掛けた。
もう、仁志には二度と会わないつもりだから。
「やだ…捨てられたらのたれ死ぬじゃないか…あんたが死んだら…」
言い掛けて大きく目を見開いた。
「そっか、あんたが死んだら生きていけないや…」
尋胤は南城をキツく抱きしめた。
「バカ。絶対放さない。」
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