第十一話  責任…ん?  
「酷いよ、兄ちゃん」
 半裸で四肢をベッドに放り出した状態で湊に不満を言う遙。
「何が酷いんだ?気持ちいいことしただけじゃないか。違うか?」
 んー、と唸る。
「今日は特別に遙にもしてやったけど次からは90点以下だったらお仕置きだからな。」
「え?85点じゃないの?」
「それは今回だけ。大体遙はまだ童貞だろ?いつか経験するとき役にたつからさ。僕が相手なら別におかしくないだろ?小さい頃からの延長だしな。潤君に頼むわけにもいかないだろ?」
 遙は考えた。確かに女の子とセックスするときにフェラチオしてもらうには実践済みの方がいいに決まっている。
 だけどする方は不要だ。
 そう言うと湊は「90点以上なら問題ないじゃないか。」としらっとのたまわった。
「ま、それが原因で結婚できなかったら僕が最後まで面倒みるから安心しろ。」
 最後まで?安心?
 何を?と思ったがその時抗議すればいいかと高を括ったのだった。