| 「そいつに相応しい人間になりたい。だから言わない」 遥は胸を張って答えた。
 「航は知ってるのに?」
 「教えてないよ」
 「ずるいなー」
 
 
 そして、半年後。
 「わた…やっ…ん」
 ん?
 「あっ…んんっ」
 おや?
 「はる…かっ」
 何を?
 「イクっぅ」
 こらこら!
 遥は努力宣言したものの、一度覚えた快楽天国を一人で処理できず、それを見抜いた航と密会をしていた。
 「早く告白してあいつにしてもらえばいいのに」
 航は文句を言うものの、拒絶はしない。
 「だって…好きじゃないよ、俺のこと」
 「いや…まあ、な」
 航は言いよどんだ。
 「遥にセックスの味を教えたのは僕だしな…僕も他に相手はいないし。」
 「航って俺が初めてなの?」
 「当たり前だろ?ずっと好きだったんだから。」
 「そうか…潤は好きな人の話しないよな?」
 「そうだな。誰だろ?」
 「航にもわからないか」
 「わかるか!…遥以外のことはな」
 「ふーん」
 
 まだまだ、遥は大人になれません。
 
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