第三十四話  恋しくて
 響の一部を受け入れ遥は大きく脚を開かされたまま、肺に浅く、しかし回数は異常な程多く、酸素を入れた。
「なん、で…こんな仕打ち?」
 腹の上には自分で吐き出した精液が散らばっている。
「したいだけなら僕が相手でもいいだろ」
 響は謝らなかった。あろうことか又動き始めた。
「止めろって…あっ」
 まだ達していない響は激しい抽挿を繰り返す。
「お前の好きな奴って誰なんだよ!諦めろって言われても納得出来ないだろ?」
 いつの間にか呼び方が遥からお前に変わっていた。
「あっ、や…やだ…すごっ…んっ」
 内壁がめくれ上がりそうな勢いだ。
「はるか…っ」
 ビクンッ
 響の身体が痙攣したように揺れた。
「うぁ…あ…」
 ドクドクと先端から溢れる精液は、全て遥の中に吐き出された。
「僕のものに、なってよ…」
「バカ…響なんてだいっきらいだ!」
 疲れ切った身体に最後の気合いを入れて、遥は響の身体を押し退けた。
「二度と、会いたくない」
 背を向けたまま言い放つと、遥は急いで衣服を身につけて部屋を飛び出した。