いつも通り、潤の部屋で勉強を見ていたら、突然泣き出した。
「どうしたんだ?」
「湊さん、やっぱり遥ちゃんのがいいんだ?」
ドキッ
湊は動揺した。
「あの三人が付き合うって言ったからあわよくば自分も仲間に入れて欲しいとか思ってるんだ…でも僕はやだ。」
湊の胸にすがりつき、潤はメソメソと泣きじゃくる。
湊は躊躇した。
抱き締めて、慰めたい。
だけど潤の言うことは事実だ。
泥酔して帰った夜のことははっきり覚えている。
一線を越えなかったのは理性が働いていたからだ。
「…遥が良いんじゃない、遥も欲しい…ダメか?」
「ダメ!僕は欲張りだから、独りじゃなきゃヤだ!」
おいおいと腕の中で泣く少年に愛しさはある。
「潤は、僕と一緒になりたいのか?」
こくん
腕の中の少年は素直に頷く。
「遥ちゃんより、湊さんのこと気持ち良くさせてあげるから…お願い、遥ちゃんのこと諦めて…」
言いながら頭を下にずらしていく。
「ちょっと待て!身体の問題じゃない!」
「じゃあ…」
「…悔しいじゃないか…ずっと大事にしてきた物を他人にかっさらわれるのは…」
「湊さん、週2でもいいよ?いっぱい、えっちして…」
言うと唇を塞いだ。
こうして遥の夢精は終わりを告げた。
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