第九十一話  三昧
 航が休みで遥が早番の日。
「ただいま」
「おかえり。ご飯は?」
「まだ」
「よっしゃ」
 航の食卓には、いつも焼き肉がてんこ盛りだ。
 腹がくちくなるとベッドで交わる。
「あっ、航っ…もっと奥っ…一杯突いてぇっ」
「はる…かっ」
 名を呼びながら絶頂を迎える。
「そろそろ響が帰ってくる」
「うん」
 二人していそいそと身支度を始める。
「おかえり」
「…また二人でやってただろ?」
「食後の運動だよ」
 響の食事が終わると、三人でベッドに直行する。
 遥は自ら大きく脚を開き、さながらAV女優のようだ。
「はふんっ」
 すでに航の出したもので中は濡れている。簡単に航を飲み込んだ。
 その背後で響が航を刺し貫く。
「あうっ…んっ」
 あらかじめジェルで濡らしておいたのでスムーズに収まった。
 響が動くと遥まで振動が届く。
 みだらな声が響き渡った。
 前後の刺激で航はあっという間に果てた。
 そのまま航はバスルームに直行し、今度は響が遥の中に入る。
「や、あんっ」
「航の時は大胆だよな?」
「わかん…ないっ…んっ」
 そうして夜は更けていく…。


「あんっ、航ぅ〜」
 今日は遥が遅番、航が夜勤。
「なんで俺とセックスすんの?」
「ばかだな、遥は。あんなの口実だよ。僕はずっと遥が好きだ。けどあのままじゃ、僕だけ除け者だろ?いいじゃないか、三人で居たって。そういう形もありだろ?」


 この勝負、航の勝ち…のようです。