| 「今日は何する?」 「睦城は布団干し。俺は洗濯。」
 「了解」
 睦城は楽しそうに任務に着いた。
 そんなに広い家ではないけど、商売をしながらだと大変だ。
 それを、週5日も休むのだから、殿様商売だ。
 それでも、俺は裏方を選び睦城のために快適な生活をさせてやりたいと願う。
 「侑」
 睦城が時々、チャージに来る。
 睦城が好きなだけ、キスをする。
 それで睦城の創作意欲がわくなら、お安いご用だ。
 「あげる」
 思わず手を出した。
 木の箱だ。
 「アクセサリーボックスなんだけど、何か大切なものがあったら入れてみて。あ、それは試作品。」
 「そうなると、入れるものはひとつだな。」
 箱をテーブルに置くと、睦城を抱き上げる。
 「入るかな?」
 「入らないよ!」
 睦城がケタケタ笑うから、そのまま和室へ連れ込んだ。
 「睦城」
 キスを落とした。
 「んっ」
 畳の上に下ろすと、押し倒した。
 「声、控えろよ?」
 「え?」
 「しよ?」
 「な…んんっ」
 睦城は、抵抗しなかった。
 
 「侑」
 俺は黙って振り返る。
 「凄く…気持ち良かった」
 途端にあまりの羞恥に顔から火が出そうになった。
 「それは…光栄の極み…」
 意味がわからないことを言ってしまった。
 「痛み入ります」
 また、睦城がケタケタ笑う。
 「愛してる」
 「俺も」
 「なら、いいじゃん、たまにはこんな風に欲望に任せたって。僕だってしたいときがあるしさ。」
 え?
 「して欲しい時は誘ってるよ?」
 気付かなかった。
 「したい時も誘うし」
 確かに。
 「だから、また、しよ?」
 睦城の腕が、俺を抱き寄せた。
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